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理事長 挨拶

持田 智

一般財団法人日本消化器病学会 理事長
持田 智(埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科 教授)

 2023年(令和5年)2月24日に臨時理事会が開催され,同年3月1日付で一般財団法人日本消化器病学会の理事長を拝命いただきました。大変光栄に存ずるとともに,その重責に身が引き締まる思いです。

 日本消化器病学会は1898年(明治31年)に胃腸病研究会として発足し,1902年(明治35年)に日本消化機病学会,1964年(昭和39年)に日本消化器病学会と改称されました。わが国では歴史が最も長い学会の一つです。1954年(昭和29年)には財団法人として認可されましたが,公益法人制度の改革に伴って,菅野健太郎理事長をはじめ当時の理事会のご尽力で,2013年(平成25年)には一般財団法人に移行しています。

 日本消化器病学会の目的は,定款第3条に「消化器及びその疾患に関する基礎的及び臨床的研究の奨励を為し,もって,消化器病学の向上発展をはかり,人類の福祉に寄与することを」と定められています。この目的を達成するために,学術集会の開催,機関誌の刊行,専門医の育成とその継続的な教育,研究助成,一般市民の啓発を目的とした集会ないし出版,海外学会との国際協力など,多岐にわたる事業を展開しています。一般財団法人移行後の事業は,下瀬川徹理事長,小池和彦理事長と引き継がれ,歴代理事長の強力なリーダーシップの下に,拡大と効率化が進められました。現在では会員数は36,181名,専門医数は23,333名にまで増加し,全国で消化器病の診療に携わり,当該領域の研究と教育を支えています。“With COVID-19”時代になりましたが,総会,大会,支部例会,附置研究会のみならず,米国,欧州,アジア諸国とのjoint meetingも,on lineを活用して活発な活動を続けています。和文誌は電子化され,英文誌Journal of Gastroenterologyのインパクト・ファクターは2021~2022年には7.527にまで上昇しました。各種ガイドラインの作成と改訂,ホームページ,E-News,刊行物,講演会などを介する会員への周知と一般市民への啓発活動も順調に実施されています。

 しかし,未だ課題は山積しています。「消化器病専門医」の位置づけを明確にするための対外活動を活性化することが急務です。“With COVID-19”時代に即した学術集会の在り方,特に海外学会との連携に関しては,さらなる検討が必要です。若手会員,女性会員を対象としたキャリア支援の活動は拡大することが求められます。また,新時代となって,学会の財政基盤についても,再検討する時期を迎えています。これら課題に関して,理事,監事,執行評議員のご意見を集約し,消化器関連学会との協調を保ちつつ,力を尽くす所存です。皆様にご支援いただけますよう宜しくお願い申し上げます。

2023年(令和5年)3月1日

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