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用語集

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大腸癌

1.大腸がんとは

大腸は消化吸収された残りの腸内容物をため、水分を吸収しながら大便にするところです。大腸のはじまりは盲腸です。頭部、つまり上に向かう部分が上行結腸、次いで横たわっている部位を横行結腸、足つまり下に向かう部分が下行結腸、S字状に曲がっている部分がS状結腸、約15cmの真っすぐな部分が直腸で、最後の肛門括約筋のあるところが肛門管です。全体で約1mの長さがあります。

大腸粘膜のあるところではどこからでもがんができますが、日本人ではS状結腸と直腸が大腸がんのできやすい部位です。    

年齢別にみた大腸がんの罹患率は、50歳代付近から増加し始め、高齢になるほど高くなります。大腸がんの死亡率は男女とも1970年代から急増しており、脂肪摂取量の増加と関連があると考えられています。がんによる死亡の原因として、大腸がんは男性で第4位、女性で第1位を占めるまでになっています。

直系の親族に同じ病気の人がいると大腸がんにかかりやすいと考えられています。生活習慣では、肥満で結腸がんリスクが高くなることが確実とされています。また、飲酒や加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージなど)は、おそらく確実な大腸がんリスクとされています。

喫煙習慣は、日本人では大腸がんリスクを上昇させる可能性があるといわれています。
定期的に適度な運動をすることには結腸がんの予防効果があるとされています。また、従来「予防効果がある」とされていた野菜については、最近では疑問視されています。一方、果物摂取は大腸がん予防の可能性があるとされています。

2.症状

大腸がんの自覚症状は、大腸のどこに、どの程度のがんができるかによって違います。がんに特徴的な症状はなく、良性疾患でもがんと類似した症状がおきます。血便、便が細くなる(便柱細少)、残便感、腹痛、下痢と便秘の繰り返しなど排便に関する症状が多く、これらはS状結腸や直腸に発生したがんにおきやすい症状です。中でも血便の頻度が高く、これはがんの中心が潰瘍となり出血がおきるためです。痔と勘違いして受診が遅れることもありますので注意しましょう。

がんによる血便では肛門痛がなく、暗赤色の血液が便に混じったり、ときに黒い血塊が出るなどの特徴があります。肛門から離れた盲腸がんや上行結腸がんでは血便を自覚することは少なく、貧血症状があらわれてはじめて気がつくこともあります。 

腸の内腔が狭くなりおこる腹痛や腹鳴、腹部膨満感や痛みを伴うしこりが初発症状のこともあります。
ときには、嘔吐などのがんによる腸閉塞症状で発見されたり、肺や肝臓の腫瘤として大腸がんの転移が先に発見されることもあります。こうした症状で発見されるがんは進行したものです。


内視鏡で見つかった大腸癌。中央に潰瘍があり、出血の原因となる。

 

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