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用語集

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脂肪肝

1.脂肪肝とは

肝臓、特に肝細胞の中に脂肪(主に中性脂肪)が蓄積された状態です。肉の脂身のように肝臓の周りに脂肪の付いた状態ではなく、肝臓全体に脂肪がたまりフォアグラのようになった状態です。肝臓は吸収された栄養分などから中性脂肪を作って、その一部を細胞内に蓄えているため、健康な肝臓でも3〜5%の脂肪を含んでいますが、様々な原因によって処理しきれなくなった脂肪が過度に肝細胞内に蓄積されると脂肪肝になります。脂肪肝になっている組織を顕微鏡で見ると、肝細胞内に脂肪滴という球状の脂肪が異常に増えているのがわかります。この脂肪滴が、肝細胞の3分の1以上に認められる状態を脂肪肝といいます。

2.原因と症状

脂肪肝の原因は、肥満、アルコールの摂りすぎ、糖尿病がほとんどを占めています。また、他の内分泌疾患や代謝性疾患、ある種の薬剤摂取などが原因になることもあり、稀ですが、過度の栄養低下を原因とする場合もあります。

症状はほとんどありません。健診や偶然の機会の血液検査などで肝障害を指摘され、診断されることの多い疾患です。AST(GOT)、ALT(GPT)が高値を示しますが、他の肝臓の病気と比べて、脂肪肝に特徴的なパターンがあるわけではありませんので、これだけで脂肪肝とは診断できません。肝障害が認められると、原因検査の一環として、腹部超音波検査が行われます。超音波検査では、脂肪肝は正常な肝臓に比べて白っぽく描出されます。通常、肝臓は右の腎臓と接しており、両者のエコー強度(白黒の度合い)は同程度ですが、脂肪肝では、図のようにはっきりとした差ができます。更に、肝臓内部の血管の見え方なども合わせて脂肪肝と診断します。

3.治療

治療は、原因療法に尽きます。食べ過ぎ、アルコールの摂りすぎを止め、食事療法、運動療法が基本となります。脂質代謝の改善を目的として薬物が使われることもありますが、あくまでも補助的な治療とお考え下さい。

アルコールによるものは、脂肪肝から肝線維症、肝硬変へと進展し、肝癌の発生がありうることが以前より知られていましたが、最近、アルコールを飲まない方の脂肪肝からも、肝硬変、肝癌へと進展する病態が存在することが明らかとなり、非アルコール性脂肪性肝炎(Non-Alcoholic SteatoHepatitis; 略してNASHナッシュ)と呼ばれています。一部の脂肪肝のみがNASHに進展しますが、その詳しい仕組みはまだわかっていません。ただし、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病などのいわゆるメタボリック症候群を構成する要素を合わせ持った方は、特に注意が必要です。



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